【BNPパリバOP】ベレッティーニ―ダニエル太郎

インディアンウェルズでカルバレス・バエナを破って2回戦に進出したダニエル太郎は、第20シードのベレッティーニと対戦した。西岡良仁がガリンに完敗した後ということで、陣営席に座るデビスカップキャプテンの添田豪も、熱い視線を送る。かつてはちょっとのんびりした雰囲気を漂わせていたダニエルだが、最近はすっかり表情も体格も精悍になっていることに、あらためて驚かされる。

ファーストセットはもつれる。序盤から長いゲームとなる中、ベレッティーニが先にブレークするも、すぐにダニエルが取り返す。その後は一進一退でタイブレークに突入し、ミニブレークを先行されたダニエルが3-5から一気に逆転してセットアップとした。ところがセカンドセットは一方的にベレッティーニがベーグルで奪い返す。ファーストセットからトレーナーを呼んでいたダニエルにとって、長い試合はどうなのか不安がよぎる。そして迎えたファイナルセット。ダニエルが先行したものの2つ目のブレークは取り切れずに終盤へ。ポイントごとに激しいラリーにもつれ込むが、本来はディフェンダーのダニエルが攻めまくって主導権を握り続けた。

サービング・フォー・ザ・マッチで40-0から2本しのがれたものの、最後はベレッティーニのサービスリターンがワイドに外れてダニエルが勝ち切った。ファイナルセットはダニエルの小気味よいテニスにスタンドのオーディエンスも熱狂を見せ、ダニエルも両手で煽って盛り上げた。ネットプレーやドロップショットも要所で決めたダニエルの攻めるテニスは、インディアンウェルズのファンも虜にしたようだ。

3回戦の相手はノリー。こちらもまた強敵だが、ベレッティーニを破った攻撃テニスは通用するはず。予選からということもあり、よいテニスを何試合も続けるのは簡単ではないが、好調な太郎ちゃんに期待しよう。