【山形―大分】平日デーゲームの意味

昨季のルヴァンカップC大阪に1-6で敗れた試合を思い出させるような展開で、GK西川の軽いプレーとDF陣との連携不足が目立った。そしてDF陣も相手をナメていたようにも見えるが、そこは山形のフォローが厚かったということなのかもしれない。いずれにしても、悪いところが全部出た試合だったということだ。

FWは本来、前で点を取ることが求められるはずなのだが、今季の大分はファーストディフェンダーの役割を優先している。要は、伊佐を選択した時点で得点力というか、相手守備陣が感じる脅威が薄まってしまうということ。シャドーは中盤のゲームメイクの役割も担うので、両ワイドが出て行かないと前線の枚数は不足する。気温30度ということを想定していれば、違う戦術もあったのではないかと感じざるを得ない。

そもそも、なぜ平日の13:30キックオフだったのか。山形は「エデュケーショナルデー」として小学生~高校生を団体で観戦させていたようで、それは確かにJにとって有意義な取り組みだとは思う。しかし、アウェイサポーターはもちろんホームのサポーターですら、仕事のためにDAZNのリアルタイム視聴を断念した人は多いだろう。スタジアムで観戦する体験は貴重だが、多くのファンやサポーターリアルタイムで体験する機会すら奪われてしまう施策はいかがなものなのか。特に、この設定の要因が、夜に楽天主催のプロ野球の試合が山形で開催されたことにあるようなので、リーグもクラブも別の選択肢をどれだけ検討したのか、追及したい気持ちを多分にある。