【ルヴァン杯決勝】東京―柏

柏にコロナ陽性者が出たことで延期となっていたルヴァンカップの決勝は、新国立競技場で開催された。当初は11月の開催予定でチケットも販売されていたためスタンドはかなり密で、箱根駅伝の沿道よりも問題視すべきかもしれない状況だった。年内の開催が叶わずに年明けになったのだが、結果的にはJリーグの判断が裏目に出てしまったともいえるだろう。

試合は、なかなかに見応えがあった。柏はオルンガが大分戦では見せなかったような素晴らしいポストプレーを披露し、オルンガが落としたボールを拾った2列目が波状攻撃を仕掛ける。一方の東京もハイプレスから永井とレアンドロがチャンスを作る。双方のGKが安定していたこともあって、締まった好ゲームとなった。

東京の先制点は、レアンドロが左サイドからカットインしてコースを作って、前が開いた瞬間にシュートを放ったもの。柏の守備が翻弄されて、コースを開けてしまった結果だ。そして柏も同点ゴールは、ゴール前の混戦でボールがポストに当たってこぼれたところを瀬川が押し込んだもので、波多野のとっては不運だった。決勝点は、アダイウトンがギリギリのところで足を伸ばし、トーキックで蹴り込んだもの。トーキックはコースが読みにくいし、DFと交錯した位置からのシュートではキム・スンギュも防ぐのは難しかっただろう。

大分サポーターとしては、東京の中盤に森重と東がいたことがうれしかった。大分は人件費軽減ということもあって、多くの選手がチームを離れることになる。移籍する選手たちをフォローすることも、新しい見どころだ。