【ドラマ】イエローストーン シーズン4

登場人物のキャラがとにかく濃いこの作品だが、シーズン4はそれぞれの人生を追っている印象で、ダットン家としてのまとまりはかなり薄かったように思う。スピンオフが用意されていたり、主人公ジョン・ダットン役のケビン・コスナーが制作陣ともめていたりという情報が入ってくるだけに、消極的に用意された方向性なのかもしれない。そんな中でジョンの娘ベスを演じるケリー・ライリーは、これまで以上に妖気迫る「嫌な女」を見事に表現していた。

ただ、それ以上に驚かされたのが、ダットン家のカウボーイ集団の中にいる女性ティーター役のジェニファー・ランドン。「なまりがきつい」という設定で、吹き替えでも露骨に不自然なくらいの方言で当てている影響もあると思うが、軽妙なコミカルさを醸し出して存在感は抜群だ。そんなランドンが、「FBI: Most Wanted」ではジェス・ラクロイの恋人である知的でしっとりした人物を演じていることを知ったときには、あまりのギャップに信じられなかったくらいだ。

前シーズンの衝撃のラストから、意外に早くダットン家が立ち直ってしまったことに物足りなさは残るが、そのトラウマは次のシーズンへも脈々とつながっていそうな展開。フォートワースへ移ったジミーに待ち構える未来も気になるが、新たなキャラクターとして登場したカーターがベスとリップの養子になるのかどうかも、早く見てみたい。そしてジョンと一夜を共にしてしまったサマー・ヒギンズを演じる「コバート・アフェア」でアニー・ウォーカー役だったパイパー・ペラーボも、まだ出演するようなので期待したい。