【バルセロナOP】西岡良仁―シナー

ファーストセットは1-6で落とした西岡だったが、セカンドセットはシナーと壮絶な打ち合いを繰り広げる。ブレーク合戦の様相を呈する中、何度も心が折れそうな展開になりながら、なんとか踏みとどまって強打で攻め続けた西岡に、メンタル面の成長を見た。セットオールに持ち込んだものの、サービスゲームで思ったようなプレーをさせてもらえず、最後は一気に押し切られてしまった。

惜しかったのは、ドロップショットがことごとく浮いてしまい、逆にシナーに打ち込まれてしまったこと。ただ、それもシナーのショットが強力すぎて面を合わせ切れなかった結果なので、シナーの方が一枚も二枚も上手だったと考えるしかない。とはいえ、持前の粘りを発揮してクレーシーズンに臨むには、ドロップショットを含めてプレースメントを多様にできないと厳しいので、この部分での巻き返しが求められる。

ゴファンとの1回戦では、西岡がセットアップながらセカンドセットは先行されたところから一気に盛り返すのだが、西岡が調子づいたところでWOWOWオンデマンドの中継が途切れ、テキスト速報で勝利を知るという後味の悪い思いをさせられていた。それだけに、ここまで踏ん張った西岡が勝つところを見たかったという思いは強いのだが、シナー相手にここまで打ち負けずに戦ったことを称えたいし、ここからのクレーシーズンに期待したい。ただ、クレーは足に来てしまう可能性も高いため、スタミナ面を含めたフィジカルコンディションが鍵になるだろう。