【King Gnu】Live at Tokyo Dome

King Gnuの東京ドームライブを、朝一番で開いたAmazon Primeの新着お知らせメールで気づいて、すぐに視聴してみた。僕にとってはCountdown Japan 19/20で初めてステージを見て、その後にアルバム「Ceremony」をかなり聴き込んだバンド。ただ、過去のアルバムを遡ることは基本的にしないので、それ以上の広がりのないまま少し遠ざかっていた。内容は充実していたが、視聴する時間帯が朝というのは、バンドの雰囲気的に失敗だったかもしれない。

全体を通して感じたのは、このバンドはスタジオ収録の方が味が出るのではないかということ。井口理のしゃべりはライブ向きだし、常田大希もステージ映えのするミュージシャンであることは間違いないが、音楽性の高い楽曲とアレンジなので、ライブでの再現は容易ではない。末期のビートルズがライブを止めてしまったようにバンドの方向性を振り切ってしまえばよいのだが、音楽性も追求したいし、ライブでのパフォーマンスにも未練があるように見えてしまう。井口の高音のクリアさもライブでは霞んでしまうし、常田は何となく緊張感があるというか、演奏とパフォーマンスのマルチタスクに対応できていないような感覚を覚えてしまうのだ。

個人的な収穫としては、「Ceremony」収録曲以外にも良い楽曲を発見したこと。「The Hole」や「雨燦々」「逆夢」など、iTunesでダウンロードしてみようと思うくらい魅力のある曲を聴くことができた。オリジナルアルバムはもう3年以上も出ていないので、そろそろ聴いてみたいところ。完璧を追求しなくてよいので、今の彼らの音を聴いてみたい。