【フィギュア】全日本選手権 Day-4

正直なところ、りくりゅう不在のペアに期待はしていなかったのだが、村上/森口組の出来は良そうを大きく上回った。ふたりともシングルでも出場しているだけあって、サイドバイサイドは完璧。スロージャンプに課題がありそうだが、表現力も十分持っているので、伸びしろは大きい。ただ、シングルで結果が出ればそちらにシフトしてしまうだろうから、やはりもう少しペアの裾野は広げる方法を模索すべきだろう。

男子シングルはミスが続いた。宇野ですら序盤の2つのジャンプに失敗するほど。大会を通して思うようにスピードが上がらない選手は多かったので、リンクコンディションも影響していたのではないだろうか。三浦佳生の盛り返しは見事だったし、島田高志郎がうまくまとめた内容にも見応えがあった。友野一希はミスも目立ったが、GOEはあまりつかなかったとはいえ、あのコレオシークエンスの芸術性は絶品。鍵山優真は無理のないプログラムだったが、筋肉がついて表現力にも磨きがかかっていた。

世界選手権の代表選考はいろいろな論点があるとは思うが、結果を見ればまずまず妥当な選出だったのではないか。枠取りを考えれば、あまり冒険もできないところ。女子の3枠目は批判も出るだろうが、チャレンジ枠と考えれば3Aを跳べる選手を起用したいのだろう。3月のさいたまスーパーアリーナに期待しよう。