【金沢―大分】メンバー選択の功罪

終盤の猛攻で2点差を追いついてのドロー。昇格争いの中で勝ち点3を逃したことは非常に痛いのだが、こんな内容での追い上げを見せてくれればプロスポーツとしては上出来だ。ペレイラと弓場のゴールではあるが、金崎や梅崎、伊佐、伊東、呉屋もそれぞれ個性を生かしたプレーを披露してくれたので、全員でつかんだ勝ち点1だと胸を張ってよいと思う。

それにしても、なぜ序盤のような落ち付かない展開になってしまったのか。確かに選手のレベルは、多少入れ替えても大きく落ちることはないくらい層が厚くなった。しかし、やはり連携とかポジショニングという部分は、多くの時間を過ごしていないとなかなかハマらない。序盤の守備ではエドゥアルド・ネットのポジションが高く、全体的にボールサイドに寄ってしまう傾向が見られた。金沢の2点目はDFが自陣右サイドに引っ張られてしまい、空いた左サイドを中盤の選手が埋めたものの、寄せが甘かったために隙間をきれいに抜かれてしまった。伊東がボールを前に出さなかったことも、リズムを崩す要因になっていたといってよいだろう。

そんな状態を変えたのは、ここ数試合出続けていた続けていた続けていた弓場と梅崎。やはり微妙な連携のズレが修正できれば、これだけパフォーマンスが違ってくるのだ。この執念と勢いは絶対に無駄にはならないし、してはいけない。甲府に対してバストパフォーマンスを見せた上で、長崎と横浜FCという最大の山場に臨みたい。