【全豪オープン】アンディ・マレー―ダニエル太郎

全豪オープンの男子シングルス2回戦で、進化したダニエル太郎アンディ・マレーに快勝した。試合開始当初はWOWOWの実況席もダニエルが勝つとまでは思っていないような様子だったが、徐々に雰囲気が変わる。マレーは、最初のサービスゲームでは、いつものような甲高い声が漏れることもなかったのだが、第3ゲームを競り合った末にダニエルが取ったあたりからスイッチが入った。それでもダニエルは、バリオスベラ戦でも見せた早い仕掛けが奏功して主導権を握り続けた。

1回戦同様に、相手のリターンがどこに来ても返すディフェンダーぶりを見せつつ、得意なはずの長いラリーに持ち込む前にコースを変える。ミスもあったものの、バックのダウン・ザ・ラインも効果的。欲しいポイントをサービスエースで奪い、さらにドロップショットも織り交ぜるあたりは、とてもATPランキング100位台のプレーではなかった。マレーも、おそらく事前のスカウティングとは様相が違ったという感じに見え、ときおり苦笑いを見せていた。

初めてのグランドスラム3回戦は、こちらも好調を維持するシンネルとの対戦。かなりの難敵ではあるが、今のスタイルを貫けば勝機はあるはず。予選からの疲労が蓄積してくる頃なので、うまくリカバリーして土曜日に臨んで欲しい。マレー戦の勝利で、注目度も格段に上がったはずだ。