【グラミー賞】ビリー・アイリッシュ連覇

序盤のパフォーマンスから、落ち着いて自然体でのしっとりした演奏を聴かせてくれていたビリー・アイリッシュ。最後に待っていた年間最優秀レコード賞を2年連続で受賞したが、それ以上にマスクとコーディネイトされた彼女らしい色使いの衣装が印象的だった。全般的には「黒人軽視」の声に過剰反応したかのような内容で、パフォーマンスも受賞者もダイバーシティをかなり意識していたような選択だった。

パフォーマンスで素晴らしかったのは、追悼コーナー。リトル・リチャードの楽曲を歌ったブルーノ・マーズが楽しそうにシャウトしている姿に、こちらも楽しくさせられた。"Long Tall Sally"は、あらためて名曲だと思う。ダベイビーのパフォーマンスは、聖歌隊のような役者のようなバックシンガーを携え、ヴァイオリンやホーンセクションを交えた構成でアレンジの効いた楽曲を披露してくれた。ダンスを見せるパフォーマンスも多かった中で、純粋に音楽を楽しめたのは貴重だった。

それにしても、WOWOWの同時通訳はどうしたのだろう。ネット回線の問題で音声が途切れたとしか考えられないローレベルな通訳で、ほとんど訳せずに流してしまっていた。MCが早口だったせいもあるとはいえ、僕にでも聞き取れた英語を無言で済ませてしまうのは、さすがにプロとしていかがなものか。ネット環境のせいだとしても、そこまで含めての「仕事」だと思うのだ。