【東京都美術館】コートールド美術館展

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コートールド美術館展のビルボード上野駅

賑わう上野公園の中では比較的落ち着いていた東京都美術館だが、ラグビーワールドカップを理由に手荷物検査が実施されていた。手荷物は手荷物を持っていなかったのだが、警備員のたどたどしい説明を聞いて危険物がないことを自己申告するだけ。あまり実効性があるとは思えなかった。

さて、美術館のコレクションには方針とか傾向、あるいは趣味とでも言えるものがあって、特にプライベート美術館のコレクション展はそれを推し量るのが面白い。コートールド美術館の趣味は、僕の好みである「マスターピースではないが、その画家の特徴が表れた作品」に見えて好感が持てた。単に有名画家の作品というだけで、保存状態も良くないものを所有していても、あまり意味はないと思うのだ。

ただ、コートールド美術館のコレクションはそれに留まらず、「その画家にしては意外な作品」も取り揃えており、それがこの美術館の唯一無二の個性となっている。例えばルノワールの「春、シャトゥー」やドガの「傘をさす女性」は印象的で、意外性に目を奪われた。この展覧会は印象派を謳ってはいるが、スーラやヴュイヤールあたりまで楽しめるところもありがたい。