【ボーン・スプレマシー】心理<アクション

やっとレンタルできたので観たけど、前作の良さだったマット・デイモンが自分が誰なのかを探す心理の揺れが減り、その分カーチェイスに取られてしまった気がした。全体的に夜の暗いシーンが多く、表情も追い難かった。謎解きも、たぶん恣意的にわかりやすく作られていたね・・・

でも、作品としての総合的な仕上がりは、決して悪くない。ベルリンの過去と未来が融合したような魅力や、ゴアのインドでありながらヨーロピアンはリゾートとしての魅力もよく描かれている。ただ、惜しむらくはベルリンもゴアも、別にその街じゃなくてもいいんだよね。モスクワを舞台にすることには意味があったんだけど、アクションシーンの背景としてのモスクワも、特徴が出てなかったな。例えば香港なら狭い坂道でアクションをやらせたり、肉屋で豚を解体しているところに乱入したりってあるじゃない? せっかくモスクワなのに、高速道路でカーチェイスじゃ旅情を感じないんだ。

次回作もあるような話なので、この完成度に謎解きと旅情を加えて、シリーズ最高傑作を目指してほしいものです。