この映画の見どころはアンジェリーナ・ジョリーの妖しい美しさではなく、ジョニー・デップのとぼけた演技でしょう。アンジーは率直に言って「嫌な女」の印象ですが、そのせいでかえってジョニーの好感度アップにつながっています。キャスティングは二転三転していて、もともとはトム・クルーズとシャーリーズ・セロンが演じるはずだったようです。
ストーリーはパリかたスタート。パリに向かう飛行機でこれを見ていた僕にとっては、気分が盛り上がることこの上なしです。しかもリヨン駅から鉄道でヴェネツィアに向かうということで、リヨン駅は今回の旅行で利用し、以前にヴェネツィアも訪れたことがあるので旅情に浸ってしまいました。フランスからイタリアにかけての風景も美しく、映画のアクセントになっています。
ロマンティック・スリラーという位置づけのようですが、かなりコメディ色も強いので、アクションシーンなども気楽に見ていられます。トリックもなんとなく読めてしまうところは、ある意味狙い通りなのでしょうね。トム・クルーズは本作を降板して「ナイト＆デイ」の主演を努めたのですが、かなり通じるところの多い作品だと思います。僕はどちらも好きですね。
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