【映画】ボーン・レガシー

今にして思えば、ジェイソン・ボーンを演じたマット・デイモンの存在感と華やかさが「ボーン」三部作の肝だったのですね。本作はその続編という位置づけで、映像ではマットも登場するのですが、亜流な印象は否めません。前半は前作までの流れが伏線になっているらしく、ちょっと見ただけではコンテキストがわからず、作品に入り込めませんでした。

主演のジェレミー・レナーに加えてエドワード・ノートンレイチェル・ワイズまで華がなく、感情移入しにくいことも大きな欠点です。ジェイソン・ボーンの存在を示しているだけに彼に引っ張られてしまい、誰のストーリーなのかもぼけてしまいました。

ただ、終盤のマニラ市街でのカーチェイスは圧巻です。なかなか諦めない敵を振り切ろうと、ジプニーを巻き添えにしながら疾走するシーンは爽快です。逃げることが目的ならそんなテクニックより違う選択肢があるだろうという場面もあるものの、単純に派手なアクションを楽しむのもいいでしょう。エンディングは次作につなげようという意図がミエミエですが、このキャストでどこまで期待してよいものか微妙ですね…

http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=342005