【オーシャンズ13】脚本は魅力だが

オーシャンズ・シリーズ第3作の「オーシャンズ13」は、前作に比べると派手さが減ったような気がします。ひとつには女優でメイン級のキャストが敵役の右腕を演じたエレン・バーキンだけで、キャサリン・ゼタ・ジョーンズジュリア・ロバーツが出演していないこともあるかもしれません。アクションシーンも比較的地味で、展開を追うためにカットを細切れにしてつなぐ手法はスター・ウォーズでも多用されているとはいえ、ちょっと安易な印象を受けました。

ただ、展開がつまらないということはなく、興味を持って最後まで引っ張ってくれるのはやはり脚本の力でしょう。冒頭の場面でルーベンがバンクに騙されるというところで、このストーリーの正義と悪役がはっきりと色づけられ、見る側に「正義(=オーシャンズ)」が勝つことに感情移入させる効果は十分でした。大掛かりな仕掛けもあるのですが、どちらかというと小技で悪者バンクを追い詰めていく部分が見ていて楽しかったですね。

マット・デイモンブラッド・ピットのファンにとっては、活躍度合が低かったのでやや物足りなかったのではないでしょうか。僕が好きなドン・チードルは、ホテル・ルワンダとはまた一味違う魅力を発揮してくれて楽しめました。でも、この人、僕より年下だという事実が信じられません…

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