【アジアカップ】準決勝イラン戦

アジア最強と謳われたイランを相手に、終わってみれば3-0の快勝。どうしてもを中心とした攻撃陣に目が行くが、この日の試合を通じて僕の感情が一番動いたのは前半の終盤、イランのアズムンを狙って上げたロングフィードに競り勝った冨安のプレーだった。ただ競り勝っただけでなく、戻りながらも体をうまく前に入れてきれいにクリアしたところが完璧に見えたのだ。

日本が原口のゴールで3点目を奪った直後にアズムンが荒れたのは、このあたりのフラストレーションが伏線になっていたのではないだろうか。以前トルコ旅行した際のガイドがサルダルさんで、名前の意味は「戦士」だと言っていた。サルダル・アズムンも同様の意味なのだとすると、もやもやした気分のままに名前のごとく行動してしまったのだろう。

「球際の強さ」という表現は嫌いなのだが、この日の日本代表はまさにこれを示した。ボールへのコミットメントとも執着心とも言い換えられるが、これがあったからこその3ゴールだった。決勝には遠藤と酒井が出場できないという情報もあるが、塩谷と室谷で対応は可能だろう。