ミラノへの渡航を決めた時点では、イタリア絵画にはあまり興味がありませんでした。どうしても宗教画の印象が強く、キリスト教徒でない僕には理解が難しいからです。しかし、今年は日本とイタリアの国交150ということで多くの展覧会が開催され、それを鑑賞する中でイタリア近現代絵画の魅力を発見したのでした。
そんなわけで楽しみだったブレラ絵画館ではマンテーニャの「死せるキリスト」を楽しみにしていたのですが、素晴らしい作品が次々に登場して驚きました。知名度ば低くても、これは見逃せません。僕のオススメは、ブラマンテ「柱につながれたキリスト」の思いつめたような表情、アイエツ「接吻」のドラマチックな場面描写、そしてダ・ヴォルペード「Human Flood」の圧倒的な迫力です。特にダ・ヴォルペードの作品は他の美術館でも見ましたが、見ごたえのある大作でした。
ブレラ絵画館では、展示していない作品の収蔵庫まで垣間見せてくれるのが興味深かったです。先日東京ステーション・ギャラリーで展覧会を見たモランディの作品も充実していて、大満足できました。
