【Bunkamura】サティとその時代

高校の同級生が企画した「エリック・サティとその時代展」がBunkamuraザ・ミュージアムで開幕しました。サティの音楽もじっくり楽しみたかったので、あえて平日の昼間を狙ってみることに。会場はまず、ロートレックのポスターで始まり、パリのナイトライフを思わせる色遣いが気分を盛り上げてくれます。

名画や海外の美術館のネームバリューに頼るのは簡単ですが、しっかりとコンセプトを固めて世界観を構築している展覧会は貴重です。この展覧会では、パリの雰囲気や独特の世界観を五感で体感でき、「共感覚」を味わうこともできそうですよ。何よりも、サティの楽譜がまるで抽象絵画のように、視覚的にとても美しいことに気づかされます。

少し気になったのは、最後のコーナーでピアノ演奏と詩の朗読の動画が上映されている部分で、朗読者がフランス語教室のような読み方になっている点。これは東京藝大の制作によるもののようですが、もう少し抑え目に情感を籠めて欲しかったところです。