【Bunkamura】ラファエル前派展

Bunkamura ザ・ミュージアムで開催されているラファエル前派展を、年末に鑑賞しました。この展覧会は、英国リバプール国立美術館の所蔵品によるものです。ラファエル前派は印象派などと比べてなじみのない画風ではありますが、鮮やかすぎる色彩と物語性を秘めた表情、特に意志のこめられた視線が特徴だと感じました。この展覧会には出展されていませんが、ロンドンのテートギャラリーで見たミレイのオフィーリアの魅力が、解き明かされたような気になりました。

Bunkamuraの展覧会は知名度の高い作品が多くなくても、展示室の内装や構成で醸し出される雰囲気もよいし、意図のうかがえるキュレーションで満足させてもらえます。この展覧会も、しっかりとストーリーが汲み取れる展示になっていました。

そして、作品の前でしばし立ち止まり、何度も見る角度を変えて鑑賞したのはマクリースの「祈りの後のマデライン」。フェルメールのようなアイテムにこだわった構成とファンタジックな世界観に魅了されました。現地リバプールで鑑賞したら、もっと深く味わえそうな気がします。