【Bunkamura】シャヴァンヌ展

渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムで3月6日まで、「シャヴァンヌ展 水辺のアルカディア ピュヴィス・ド・シャヴァンヌの神話世界」が開催されています。シャヴァンヌは19世紀フランスの壁画家ですが、壁画以外の絵画でも作品を残しています。

作品の中で「色」をある程度の塊で捉えているところが、点描画と同じアプローチのように思えました。点描画は色彩を「点」という単位に分解し、その組み合わせが織り成す世界観に味わいがあります、一方、シャヴァンヌの作品は、広い面積を占めるひとつの色が、ゾーンとして隣接するエリアから切り離されています。分割主義から点描につながる糸とは別の流れですが、グラデーションを使わないはっきりとした色彩がそう見せたのでしょうね。

展覧会の終盤にはシャヴァンヌに指導を受けた黒田清輝の作品が展示されていますが、これは完全に蛇足。タッチには似ている部分の感じますが、対象や世界観がまったく異なるので、シャヴァンヌ作品の理解にはつながらないように思うのです。

http://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/14_chavannes.html