スペイン南部のコスタ・デル・ソルからは、フェリーでジブラルタル海峡を渡ってモロッコを訪れる日帰りツアーが大人気。僕が参加したものは観光バス1台分の人数でしたが、他にもたくさん同様のツアーが催行されていました。マラガで集合して、途中トレモリーノスなどからも人が乗ってきて、フェリーポートのあるタリファまでバスの旅です。タリファからはアフリカ大陸が、もうすぐそこに見渡せます。
フェリーで1時間ほどでモロッコのタンジェに到着。ガイドが手続きして入国を済ませたはずだったのですが…… ガイドの説明によれば「参加者の中に問題のある人物がいて、ツアーが継続できなくなったから、来たフェリーでスペインに戻る」とのこと。落胆しながらも、アフリカに一歩上陸できたことを前向きに考えていました。ところが、もう出航という頃にガイドが「降りて! ツアーが可能になりました」と。あわてて再度タンジェ港に降り、現地ガイドとバスに乗り込みました。
この日はモロッコの祝日らしく、街中には国旗がはためいています。思ったより近代的な国際都市で、車窓からでも人々のパワーを感じられました。まずはラクダのいる公園で休憩し、モロッコの住宅やビューポイントへ。モロッコ側の地中海ビーチが美しかったことが印象的です。そしていよいよ、「カスバ」と呼ばれるオスマントルコ時代の城塞跡のウォーキングツアーです。狭いエリアに迷路のように路地が張り巡らされ、普通に市民が生活しているんですよね。お土産物を売ろうと何人もの人たちがツアーに立ちはだかりますが、僕は結局何も買いませんでした。
トラブルがあった影響でランチは3時近くになってしまい、ローカルなレストランでスープ、カバブ、チキンのクスクス、バクラバ、ミントティーというランチコースをいただきました。楽団がずっと音楽を演奏していましたが、のんきな感じでほのぼのした音楽でした。食事は悪くなかったけど、団体相手でサービスが雑だったことが残念でした。