【国立西洋美術館】ラファエロ展

上野の国立西洋美術館で、ラファエロ展が開幕しました。イタリア・ルネサンスの絵画はあまり好きではない僕ですが、この展覧会には興味があったのです。その理由は、訪れてみてすぐにわかりました。同時代の画家が描く人物の表情が平板であるのに対し、ラファエロの描く表情はとてもリアルで、何かを訴えかけてくるのです。例えば「大公の聖母」なら、母のとまどいを含んだ微妙な笑みと幼児の邪気を漂わせたクピドを思わせる表情が印象的なのです。

この展覧会では、ラファエロの作品と他の画家の作品が並んでいて、その違いは表情に尽きますが、存在感というかオーラの差が感じられますね。デッサンの正確さと表情の巧みさは、レオナルド・ダ・ヴィンチに通じるものもあるように思います。いずれにしても一般的なイタリア絵画とは、一戦柄尾画している印象なのです。

ラファエロの原画によって紡がれたタペストリーなどもあり多面的に楽しめますので、春休みに入る前に鑑賞することをお勧めします。国立西洋美術館は常設展示も見応えがあるので、元は取れるはずですよ。

http://raffaello2013.com/index.html