【ジョルジュ・ルオー】アイラブサーカス展

パナソニック汐留ミュージアムは「ルオーギャラリー」という名称が添えられているように、ジョルジュ・ルオーの作品を多数所蔵する美術館です。パナソニックショールームを抜けて行かないとエレベーターにたどりつけず、来場者もアートに興味のない観光客あるいはショールームのついでという雰囲気の高齢者が多かったです。

展覧会「アイラブサーカス」は、ルオーが好んだモチーフであるサーカスにフォーカスを当て、風俗史的な視点から作品を見せてくれます。狙いはわからないでもないのですが、ルオーの描く道化師には動きも表情も色彩もなく、暗い心象風景のよう。展示された絵画の深淵さと展覧会タイトルの軽さとのミスマッチを、強く感じてしまいました。ルオーのテーマの奥深さはパネルにも記載されているので、あくまでもプロモーションとしてつけたタイトルなのでしょうね。

スペースが狭い上に声高に会話している来場者も多く、スタッフも特にそれを注意しないので空間としての心地よさが感じらえませんでした。パナソニックの業績を考えると、この施設がどうなってしまうのか興味の湧くところではあります。

http://panasonic.co.jp/es/museum/exhibition/12/121006/