【東京都美術館】ムンク展

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東京都美術館ムンク展は入場待ち20分。メッセージとストーリーがとてもよく伝わる内容で、混んでいなければ素晴らしい展覧会です。以前MoMAを訪れた際にちょうどやっていた展覧会よりも、内容としてはよかったと思います。冒頭の「見えるものを描くのではない、見たものを描くのだ」というムンクの言葉が彼の作品のすべてで、その風景を見て画家の中に出来上がった感情こそが描かれているのだと感じました。

一番人気の「叫び」よりも「マドンナ」や「吸血鬼」のモチーフに、見応えがあります。
ただし、オペレーションは最悪。「叫び」は低い位置に置かれ、コースロープも張られていないので、皆が立ち止まってしまい非常に鑑賞しづらいのです。入場待ち時の「リュックは前に」、「上着は脱げ」といった指示は明確で、コラボ商品の精算列作りも手慣れていただけに、美術への理解に欠けるイベンターだったのでしょうか。

そのコラボ商品は多彩で、これが目当てなのではないかという来場者もかなりいたように思います。最近の美術展は物販に力を入れていますが、それでアートファンの裾野が広がればよいし、収益が出れば展覧会の質や量も向上するはず。煩わしさも感じはしますが、受け容れたいと思います。