【京都】承天閣美術館で若冲

金曜日の京都出張で後泊して、相国寺を訪れました。相国寺金閣こと鹿苑寺銀閣こと慈照寺を末寺とする「本家」のお寺だけあって、その所蔵品のグレードもなかなかです。承天閣美術館では、「館蔵の屏風絵展」を開催しており、伊藤若冲を中心に長谷川等伯円山応挙などの屏風絵が楽しめます。

若冲の作品では、鹿苑寺大書院の旧障壁画「松鶴図襖絵」のデッサン力や「群鶏蔬菜図押絵貼屏風」の構図も秀逸ですが、特に素晴らしいのは鹿苑寺、つまり金閣の障壁画である「葡萄小禽図床貼付」と「月夜芭蕉図床貼付」です。前者は病葉を含むぶどうの実と葉の筆致が独特で、後者はバショウの葉と満月の構図が南国のような雰囲気です。どちらも日本の伝統的な絵画のスタイルを残しながらも、斬新なアイデアが活かされています。

これだけの展示なのに、訪れる人は思ったほど多くなく、ゆったり落ち着いた雰囲気で作品を鑑賞することができました。荷物用ロッカーもありますが、靴を脱いで上がるのにスリッパは用意されていないので、靴下は必携です。

http://www.shokoku-ji.jp/j_nyukan.html