【出光美術館】美の祝典

東京都美術館若冲展は見ておきたいと思っているのですが、4時間待ちとの情報ではさすがに並ぶ気になれません。半休を取っても間に合いそうにないので、正直なところもう諦めています。それで、何か美術展を見たいと探した結果、出光美術館を訪れることにしました。

開館50周年記念として開催されている「美の祝典」は、5/13から第2期。伴大納言絵巻の中巻や水墨画が展示されています。最初の水墨画の展示だけでお腹いっぱいになるくらい、充実した見応えのある内容なのです。能阿弥の「四季花鳥図屏風」や長谷川等伯の「竹鶴図屏風」は特に素晴らしい存在感があります。モノトーンの濃淡による表現は画像レタッチのフィルターにも通じるけれど、筆のタッチを巧みに活かした作品にはさらに別の凄みを感じます。特に富岡鉄斎の富士山は、筆のタッチが加工感なく活かされていて、素晴らしいですね。

伴大納言絵巻は「四コママンガの原型」という説明があり、子供の喧嘩を描いた部分がわかりやすく解説されています。水墨画の細部を拡大した解説もあり、非常に来館者への配慮のある展示になっていてありがたく感じました。