【菅財務相】円安誘導発言

経済政策の一環として、十分に考え尽くされた発言ならよいだろう。しかし、今回の菅直人財務大臣の為替レートへの言及は、いかにも思いつきという気がしてならない。しかも、そのことを指摘され、鳩山首相も否定的な発言をする中で、「経済界の意向」という中途半端な逃げ口上を口走ってしまった。それこそが、財務大臣と言う立場を理解していないことの証ではないか。

亀井静香金融相にしてもそうだが、重要閣僚に任命されたことで舞い上がって、自らの権力をひけらかしているようにしか見えない。本当に彼らは日本の国益のために動いているのかどうか、極めて疑わしいと感じてしまうのだ。

個人的には、輸入品や旅行費用が提言される円高は歓迎だ。収入面を考えても、輸出産業が不振になってもそれがすぐに自分に降りかかってくるとは思えない環境。繰り返しになるが、だからこそ財務大臣が思いつきで一部の業界におもねられても困るのだ。まあ、手元にある100ドルの価値が上がることは、悪いことではないのだが…