【キリンカップ】チリに快勝

躍動する青い戦士たちを見て感じたことは、「こんなに前線で活き活きとプレーする選手が大分トリニータにも欲しい」ということだった。確かにチリの攻撃陣は物足りなかった。いい形を作っても、フィニッシュの精度が悪くて得点につながらない。「決定力不足」という言葉は自国の代表に向けては使いたくないが、それが対戦相手のことであれば大歓迎だ。

それでも、今日の日本代表のプレーは評価してよいだろう。交代出場の矢野や山田直輝を含めても、実に積極的だった。本田圭佑は図太さと嫌らしさに磨きをかけ、まさに「ヒール」としての地位を確立したと言っていいだろう。岡崎の1点目も2点目も、連携がパーフェクトだった。1点目の本田のシュートしかり、2点目の中澤の裏を狙ったパスしかりだ。

しかし、ワールドカップ予選のウズベキスタン戦に向けて注意しなければならないのは、それがアウェイゲームだということだ。今日のようなサポートもなければ、好意的な笛もまず吹かれることはないだろう。恐らくは守備を固めてくる相手に対し、どう守備を引き剥がすのか。そこで初めて日本代表の真価が問われることになる。