【ブレイブワン】ジョディ・フォスターの演技力

この作品はジョディ・フォスターが主演で、テレビドラマ「LOST」のサイード役で人気のナヴィーン・アンドリュースが出演しているサスペンスということで、興味を惹かれて見てみました。120分ほどの長さですが、ずっと緊張感を持ったままストーリーが展開し、飽きることがありません。それどころか、次に何が起きてしまうのか、彼女はどこまで行ってしまうのかという恐怖にも似た感情を、最後まで引っ張らせてくれる佳作です。

ナヴィーン演じるデイヴィッドは最初の10分ほどで惨殺されてしまうのですが、残りの時間をほぼ独り芝居ともいえる緊迫の演技で魅せるジョディ・フォスターの演技力はさすがです。恋人を殺害したチンピラへの復讐も巨悪への挑戦もただの通過点でしかないような悲壮感と、止めようのない暴走に向かう自分をコントロールできない恐怖を、見事に演じ切っていました。

銃社会であるアメリカの真の怖さが、そこにあります。これまでアメリカに旅行して、シアトルやLAなど結構いろいろな街で夜にひとり歩きしている僕ですが、この作品を見るとそのことがいかに危険な行為であったかを再認識させられます。銃が手に入り、それを自己コントロールできない人間が手にしている。そう考えると、現代の日本で銃がそうたやすくは手に入らないことが、いかに重要なことなのか理解できると思います。

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