【バレエ】ローザンヌの今後は

スイスで開かれる、若手バレエダンサーの登竜門「ローザンヌ国際バレエコンクール」の放送を見逃してたんだけど、やっと昨日の深夜に再放送で見ることができた。未完成ながら、手足の長さや身体能力の高さ、表情など伸びる要素を持った若手の演技は、いつものように楽しめた。でも、決選選出者11名中7名が極東アジア(中国、韓国、日本)という状況は、何か原因があるとしか考えられないよね。

実はコンクール事務局は、「日本事業部」を設けて、コンクール鑑賞ツアーなどの協賛までやっていた。過去形なのは、今回でその活動を終了するらしいから。いかに自由の国スイスといえども、伝統を重んじるヨーロッパのコンクールをここまでアジアに蹂躙されてはコンクールの権威を損ないかねないから、それも当然の帰結なんだろうね。

極東に加え旧ソ連も多いとなると、フィギュアスケートやシンクロなど採点競技に共通するものを感じる。バレエはこの手の競技の基礎なので、「バレエの質が高い国=採点競技に強い」でも不思議はない。でも、「芸術なのに、指導者の指導についていくだけ」で満足できるかどうかという国民性も影響しているんじゃないかな。シンクロの井村氏、フィギュアの山田氏ともこの前の「ジャンクスポーツ」に出てたけど、「選手が表現したいものを表現する後押し」以上のことをやっているように思う。日本人はまだまだ、表現すること、表現したいものを持つことが苦手だよね。