【フライトプラン】緊張感ある98分

ぜひ見ようと思っていたこの作品、DVD発売後最初の金曜日深夜にさっそくレンタル店に行ったけど全部貸し出し中だったので、朝の9時に再チャレンジして借りてきました。劇場公開時の予告編も、結末に興味を持たせる内容でしたが、確かにこの結末はほとんどの人にとって予想を裏切る意外なもので、そしてやはりほとんどの人に取って「えっ、そうなっちゃうの?」と受け入れがたいものだと思います。その伏線として、ジョディ・フォスター演じる主人公が「最新鋭旅客機の設計に携わっていた」という設定があるのですが、これもちょっと都合が良すぎる印象です。

以上ふたつのマイナスポイントを差し引いても、この作品は楽しめます。緊張感を持って最後の最後まで、画面に注意を引き込んでくれる魅力があるんです。その一番の要因は、鬼気迫る演技をたっぷりと披露するジョディ・フォスターで、彼女のひとり舞台と言っても過言ではないですね。閉鎖された機内という空間と、ジョディを含む数人の中心人物という設定なので、劇場用の芝居にも格好のシナリオかもしれません。

そして、もうひとつのポイントは乗客たちの群集心理。太平洋路線などの長距離フライトは、ある意味運命共同体。騒がしい子どもや迷惑な行動をする乗客に対する、他の乗客の視線や会話。そしてそれらが、パニックを助長させる方向に働く様子が、クールな視点で描かれています。劇場公開時の評価はあまりよくなかった部分もあるようですが、見て損はない作品です。

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