【キース・ヘリング】難解なポップアート

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八ヶ岳高原ロッジへの旅の帰りに、小淵沢にある「中村キース・ヘリング美術館」に寄りました。キース・ヘリングは、ニューヨークの地下鉄広告での活動や多摩センターのパルテノン多摩での地元の子どもとのワークショップで知られるポップアートの巨匠で、31歳の若さでエイズのため夭折しています。

この美術館は、それほど規模は大きくないものの、キースの持つ魅力は十分に感じることが出来ます。まず、入場券代わりの缶バッジをつけて順路を進むと、映像による通路でお化け屋敷のような体験ができます。展示には彼らしい四つんばいになる人やポップな犬(オオカミ?)の立体などもあり、メインは1988年に詩人のウィリアム・バロウズとコラボした作品『アポカリプス』です。バロウズの難解な詩を、さらに難解さを競うようにモナリザのレタッチを多様したポップなアートに仕上げたこの作品。理解しようとするより、雰囲気を楽しむのが正解でしょう。

来館者は年配のご夫婦が多かったのですが、キースのかなり過激なセックス描写を含む作品を、どれだけ好意的に受け止めてもらえたのは、ちょっと不安になりました。小淵沢の自然にポップアートは意外にフィットしていますが、この土地を訪れる観光客にはどうなのでしょうね?

http://www.nakamura-haring.com/index.html