【選挙】演説を聞かない権利

参院選たけなわで、繁華街の駅前では候補者がかち合ったりするほどの激戦です。特に東京は、いわゆる泡沫候補も多いし、比例区絡みの選挙活動も盛んですからね。候補者には自分の政策を主張する権利があるし、それをいろいろな形で選管も保障しています。

そこで疑問がふたつ。まず、そんな選挙演説や候補者名の連呼を聞かない権利って、国民にはないのでしょうか? 参院選ではそれほどでもないけれど、区議などの選挙では狭い路地の一角で大音量で演説を延々と続ける候補者がいます。たまたま通りかかる駅前ならまだしも、家の中に居ても聞こえてくる演説は一種の暴力ですよね。そんな候補者は、どんな立派な政策を掲げていても、弱者の痛みがわかるとは思えません。

もうひとつは、「選挙運動の一環なら、何をしゃべっても許されるのか?」ということ。先日、たまたま通りかかった街頭で、ある区議が同じ党派の参議院議員候補の応援演説をしていて「自分たちは先に来て場所を確保しているのだから、後からここに来てがなり立てるのはやめなさい」と、かなり高圧的で一方的な主張を大音量でしていたのです。どう考えようがそれは勝手だけど、それを通りかかる何百人という人に一方的に聞かせる権利まで選管は保障しているのでしょうか?

有権者は、候補者や関係者のそんな一挙一動まで見て判断することもあるという事実を、ぜひ忘れないようにしていただきたいものです。