【大分-浦和】執念の同点劇

相性は良いとはいえ「赤い悪魔」レッズをホームに迎えての対戦で、雨のために天井を閉ざした九州石油ドームはかなりの部分を赤いサポーターに占領された。早い時間帯に金崎のクロスを松橋が落として高松という理想的な形で先制した大分。中盤でボールはキープできるものの、そこから先の展開でミスを連発してチャンスを作れない。

そんな中、セットプレーからまるでVTRでも見るかのように、藤田のマークを外した阿部に連続で決められて逆転を許す。西山、山崎を入れて攻める気持ちは見せるものの、サイドバックが攻め上がりを自重する浦和には、なかなか綻びを見出せない。

そしてロスタイム突入直前の89分にセットプレーで、シャムスカはGK西川までを上げて同点を狙いにいくと、これでマークがずれたのか深谷がフリーになって同点ヘッドを叩き込んだ。

<GK>西川:6(永井のカウンターをよく抑える)
<DF>深谷:6.5(攻めの意識高く、同点ヘッドも)、三木:6(持ち味活かす)、上本:5.5(フィードにやや難あり)
<MF>高橋:5(縦への突破見られず)、ジュニオールマラニョン:5.5(ポジショニング良いが、コンビまだまだ)、藤田:5(阿部のマークミスは致命的)、根本:5(パス精度欠く)、金崎:5.5(よい飛び出しも、フィジカルで勝てず)
<FW>高松:6.5(体制崩しても枠を捉える)、松橋章:6(縦一本で活路見出す)
<SUB>西山:5(パス出しの判断遅い)、山崎:5.5(パワープレーには合わないか)、プラチニ:6(時間帯をわきまえたプレー)
※下川、梅田、森重、宮沢は出場せず
<監督>シャムスカ:6(攻めのメッセージを的確に伝達)

セットプレーから同じパターンでの2失点はいただけないが、点を取りにいって結果として追いついたところは評価できる。サイドの攻防は両者痛み分けというところだったが、タイトな中盤の攻防に見応えのあった好ゲームだった。