【浦和-大分】貫禄の差

ACLで連戦の疲れが残っているとはいえ、やはり浦和には実力もあるし貫禄もある。藤田の同点弾で一瞬夢を見た大分だったが、結果は実力通りと言わざるを得まい。出来の悪い試合とは違って、このゲームでは攻める気持ちも見られたし、中盤のエジミウソンホベルトの局地戦では勝っていたので、不思議と屈辱感は湧かなかった。

それにしてもワシントンだ。1点目で走り込んで深谷の前にポジションを取るスピードとテクニック、そして2点目で抑えにいった森重にまったく仕事をさせなかったフィジカル。どちらも素晴らしい、一瞬の輝きだった。80分以上は不十分な動きであっても、ポイントで仕事ができればFWは合格なのだ。そのようなFWを保有できないのが、大分にとっての最大の悩みだろう。

<GK>下川:6(好セーブ見せる)
<DF>深谷:5.5(1点目はワシントンに走り負け)、森重:5(2点目防げず)、上本:6(右に左に貢献)
<MF>藤田:6.5(不慣れなポジションで結果出す)、エジミウソン:6(サイドのサポートも)、ホベルト:6.5(ポンテを抑え、浦和を分断)、鈴木:6(全般的には今ひとつもアシスト)、梅崎:5(良いシュートもあったが、動きは冴えない)
<FW>高松:6(荒れた芝に苦労)、山崎:5.5(運動量活きず)
<SUB>松橋章:5(飛び出し見られず)、金崎:5.5(かみ合わず)、根本:評価なし
※西川、福元、西山、前田は出場せず
<監督>シャムスカ:5.5(攻めに転じる勇気に欠けた)

今日の交代は83分以降に3人と、シャムスカはバランスを失うことを恐れてしまったようだ。しかしながら、松橋章太は飛び出しでチャンスを作るのではなくパスを出すポジションに位置してしまい、金崎は役割が不明確。根本もチャンスメイカーなので、5分で流れを変えるような選手ではない。失うものはなかったはずなので、この消極的な采配にはいささか不満である。まあ、それでも浦和相手にいい内容だったのは事実。このまま降格圏から脱出するだけの状況は、十分整いつつある。