【大分-新潟】J開幕・戦術は未完成

いよいよ、Jリーグの2007シーズンがが開幕した。大分トリニータはホーム・九石ドームアルビレックス新潟を迎えての一戦。立ち上がりは守備を固めて矢野のポストと深井のスピードに賭ける戦術の新潟に、完全に主導権を奪われた。しかし、ここをベテラン下川の好セーブでしのぐと、徐々に大分がペースをつかむ。

高松とアウグストがボールを持てるので、激しく守備にこられてもどうにかチャンスを作ることができるのは、去年にはなかった点だ。しかし、一方で中盤の安定感は落ちた。守備的なエジミウソントゥーリオを放出して、より攻撃的なボランチの宮沢とジュニオールマラニョンを獲得した影響は、まだプラスには働いていないようだ。

しかし、あの失点はいただけない。矢野の折り返しをセーブもキャッチもできずにネットを揺らされてしまったのは、下川の致命的なミスだった。前半の中盤~終盤は良い形が作れていただけに、残念な失点と言えよう。

<GK>下川:5(あの失点はほぼオウンゴール
<DF>深谷:6(守備イマイチも、同点ヘッド)、三木:5.5(安定感落ちたか)、上本:6(存在感示す)
<MF>高橋:6.5(前との絡みも良し)、ジュニオールマラニョン:5(攻撃参加が物足りない)、宮沢:6(片鱗見せるも、連携はこれからか)、根本:5.5(下げるシーンが目立つ)、アウグスト:5(キープ力発揮も持ち過ぎ)
<FW>高松:6.5(ポストプレーに磨きかかる)、セルジーニョ:5(これじゃラファエル並?)
<SUB>松橋:6(チャンスメイクに貢献)、金崎:5(サブの役割は果たせず)、山崎:5.5(短い時間ながら貢献)
※西川、藤田、梅田、西山は出場せず
<監督>シャムスカ:5(昨年同様、チーム戦術は開幕時に未完成)

下川のミスを打ち消すことができたのは、大分にとっての意味は小さくない。追いついたことの意義を、次につなげてもらおう。ところで、松橋の背番号「8」のフォントはゼロをふたつつなげたみたいで、何か変じゃないだろうか…