【ガーナ戦】オシムのビジョンが見えない

無策なジーコの後任として、戦術やビジョンの面での期待が大きかったオシムだが、どうにもその全体像が見えてこない。昨日のガーナ戦も、中途半端な感が否めなかった。3バックに変えてきたところから推察するに、守って勝つという結果にこだわった采配だと思う。しかし、本当に勝ちにいくべきゲームだったのか。そして、果たしてベストな選手が選ばれていただろうか。

巻、寿人、アレックスに遠藤はある意味オシムジャパンのレギュラーとも言えるが、巻は大分戦を見る限りベストな状態からはほど遠く見えた。好調さを示していた寿人を活かすためにポスト役が必要だったのなら、なぜサブが我那覇と播戸なのか。アレックスと遠藤も、セットプレーの戦術理解度に難があるにもかかわらず、他の選択肢を試そうとしない。この4人をレギュラーとするなら、そこに+αとして加えるカードが山岸ということも、理解に苦しむ。駒野についてはこれまでにも触れたと思うが、基本的なDFスキルに欠けているし、クロスの精度も不十分だ。

穿って考えれば、自分のジェフ時代の手駒である水本と山岸を使うことで、欧州組を呼べない日程でマッチメイクした協会に対するあてつけにしたのではとすら思える。投入後に明らかにリズムを変えた中村憲剛や播戸を使わないのでは、小笠原にこだわった誰かさんと大差ないのではないか。協会は、そろそろオシムの真の価値を検証しなければなるまい。