【デビスカップ】日本―コロンビア Day-1

チケット完売の有明コロシアムで開催されたデビスカップのコロンビア戦は、屋根を開けるレギュレーションのためにヒートポリシー適用すれすれの暑い気候の中での試合となった。選手もかなり暑そうで、チェンジオーバーの際には添田キャプテンが西岡にアイシングするなど、世話を焼いていた。

コロンビアはATPランキングでは格下の選手ばかりだったが、ランキングを過信できないことは2012年のイスラエル戦で200位クラスの選手に敗れていることでも明らか。添田はそのときの代表の一員なので、身に染みているはずだ。

ちなみに、チェアアンパイアを引退したカルロス・ラモスさんがレフェリーとして、チェアアンパイアを監督する立場で参加していた。ラモスさんはUSオープンで大坂なおみがセリーナを破って優勝した決勝を担当し、セリーナにコードバイオレーションを与えたその人だ。

まずは西岡良仁が、ATPランキング460位のソリアーノバレーラを迎え撃つ。ランキングは下位でも、ソリアーノバレーラはビッグサーバー。西岡にとってはやりにくい相手だったはずだ。しかし、序盤こそ強いサーブやリターンに打ち負ける場面があり、ムーンボールを狙ったショットが続けてミスになるなど手間取ったものの、西岡が徐々にペースをつかむと安定のプレーを見せつける。

気合いのプレーでスタンドを煽り、それでさらに乗せられて華麗なパッシングショットを決める。すべてが好循環に回りだし、終わってみれば6-2 6-4の危なげない勝利で日本が先行した。試合を決めたサーブは、抜いた遅いボールで相手のタイミングを狂わせたもので、いかにも西岡らしい選択だった。

続くRUBBER-2は、錦織圭とメヒアの一戦。メヒアはATPランキング200位台の選手だが、コートカバレッジがよいディフェンダータイプということもあって、錦織が決めに行くショットがことごとく返される難しい展開になってしまった。特に序盤はエア・ケイをミスし、ドロップショットをミスし、さらにはグラウンドスマッシュを立て続けに返されてしまい、最初から硬かった錦織の表情は最後まで緩むことがなかった。

結果的には錦織が6-4 6-4で勝ったのだが、決して「快勝」という表現のなじむ内容ではなかった。しいて言うなら、終盤にかけて錦織のサーブがハマり出し、スピードもコースも格段によくなっていたことは収穫だろう。

陣営席には日本代表選手に加え、ネクストジェンと思われる選手の姿も。坂本怜は特徴的な容貌なのですぐにわかったが、もうひとりは後でWOWOWオンデマンドで確認したところ本田尚也だったようだ。いずれにしても、この雰囲気をトップ選手たちと一緒に味わうのは大きな経験になるだろう。明日のダブルスには、錦織と組んで綿貫陽介も登場する予定。ここで3勝目を挙げれば、デッドラバーのシングルスでは望月慎太郎かダニエル太郎が見られるかもしれない。