【テニス】ATPカップ&メルボルンサマーシリーズ

このコロナ禍で、オーストラリアの厳しい入国条件をクリアするために設けられた隔離期間と措置。その代償としてATPとWTAは、臨時的な位置づけの大会をメルボルンで複数同時開催した。この経緯からして、選手にとっては調整目的が優先するのはわかっていたが、大坂なおみがギプスランド・トロフィーのセミファイナルを棄権したり、ホテル関係者に陽性者が出た影響で日程が押したことでグランピアンズ・トロフィーの決勝が行われなかったりと、かなり露骨な動きになっている。

ATPカップで日本チームは、西岡良仁も錦織圭も1勝もできなかったが、アルゼンチン戦では西岡らしいラリーに持ち込むことができていたし、錦織もこの大会を全豪への準備にうまく使えたように見える。マクラクラン勉は組む相手の選択が消極的な理由に見えることでモチベーションが下がったかもしれないが、サーブは好調。大ベテランのボパンナから吸収できることも多いだろう。

さて、日本勢だが、大坂は全豪準備を選択したことで前哨戦の女子シングルスから名前がなくなったものの、ダブルスの青山修子と柴原瑛菜はヤラバレー・クラシックでも優勝して絶好調だ。全豪初日はシングルスに大坂、日々万葉、土居美咲、西岡良仁、ダニエル太郎、内山靖崇、杉田祐一錦織圭と日本人が次々に登場するので、取材する側も大変そうだ。逆に言えば、日本人選手で火曜日に回ったのは日比野菜緒だけだ。