【デビスカップ】日本―ポーランド Day-1

全豪オープンでもそうだったが、陣営席に座る添田豪の存在感は圧倒的だ。今大会からキャプテンとして指揮を執る添田は、緊張感を醸し出しつつも選手とのコミュニケーションを巧みに操っている印象で、チームとしての結束が感じられる。比較してしまっては申し訳ないのだが、悪い流れでベンチに戻った選手に対して岩渕さんはなす術がなく、目が泳いですらいたのだが、添田は明確に言葉を掛け、対処しているように見えた。ツアーの転戦で多忙な選手を代表として招集する役割なので、選手が応じるかどうかもキャプテンにかかってくる。その意味でも、添田の起用は成功していると言えそうだ。

この日は、まずは西岡良仁がミハルスキと対戦。ATPランキング273位と明らかに格下の相手に対し、序盤から見下したような余裕のあるテニスを繰り広げる西岡。驕りから足元をすくわれることを懸念していたが、やはりそこは実力の差なのか心配なさそうな展開になった。序盤のミハルスキはサーブが好調で、躍動感のあるフォームから正確で速いサーブを叩き込んでいたが、西岡も徐々に対処できるようになっていた。結果的院は、6-3 6-2で西岡が無難かつ妥当な勝利を収めた。

続いてはダニエル太郎とジュクの対戦。ハルカッチ不在のポーランドにおいてナンバーワンを担うジュクは、先日のユナイテッドカップでもシングルスで起用されていた選手だが、やはりATPランキング255位には厳しいものがあった。太郎ちゃんの打った甘めのサーブがエースになり、ロブが面白いように決まったのは、相手がジュクだったからだろう。ステイバックからのディフェンスが持ち味の太郎ちゃんがネットプレー全開だったことは、今後にもつながりそうな気がした。内容的には6-3 6-4というスコア以上に、差があった試合だった。

陣営席には奈良くるみの姿もあり、ブルボンビーンズドームのスタンドには錦織圭伊藤竜馬が並んで観戦。このあたりにも、添田効果がありそうだ。ここからの戦いにも、大いに期待が持てそうな予感がした。