【テニス】橋本総業チャレンジテニス

国内で久しぶりに開催されたテニスのイベントは、男子のトップ選手が終結した「橋本総業チャレンジテニス」。ダニエル太郎率いる「Team Taro」と国枝慎吾をキャプテンとする「Team Shingo」による無観客のチーム戦で、1試合45分でゲーム数のトータルを競うという変則ルールが採用された。審判はチェアアンパイアのみでラインパーソンは不在。ボールパーソンもいないから、選手は自分でタオルを持ち込んで汗を拭き、ボールをサーバーサイドに打ち返す。そんなことまでが新鮮に見えるイベントだった。

試合の内容も、しばらく実戦を離れているにしてはなかなかのレベル感。伊藤竜馬のパワフルなサーブや添田豪の攻めるテニス、内山靖崇の正確なサーブなど、らしさを感じられるプレーが随所に見られ、テニスに飢えていた僕のようなファンにとってはありがたい機会だった。車いすテニスの試合では、国枝のワンサイドゲームかと思いきや、緊張が解けて息を吹き返した荒井大輔が3ゲームを連取して挽回した場面に見応えがあった。試合後のインタビューで荒井は、このイベントでの国枝との対戦を心から喜んでいて、自らの成長のチャンスととらえていた。

WOWOWYouTubeを使って無料で配信してくれたが、松岡修造はMCと後半の解説を担当。いつものように熱い思いをマイク越しにぶつけ、まるで観客で満員のアリーナの試合を見ているかのような臨場感が味わえた。ダラダラと世間話をしてしまいがちな実況席に喝を入れるかのような修造トークは、やはり欠かせない。西岡良仁が参戦する明日も、YouTubeWOWOWチャンネルでの配信が楽しみだ。