【千葉―大分】ゼロトップの限界

決定機が作れないサッカーは面白くない。PK1本で勝てるかと思いきや、そうはいかなかった。藤本が倒された微妙なプレーは、野村のハンドというこれまた微妙なプレーでイコライズされてしまったが、主審の心理としてはやむを得ないところではないか。下平監督にしては、早い時間帯にクローズに行くカードを切ってしまったことも裏目に出ており、今節は采配の大失敗と言ってよいだろう。

左サイドで起点を作っても、中で仕留める選手がいない。右サイドはあれだけ人をかけてようやくクロスが上がる程度なので、そもそも起点になっていない。松尾は将来性のある良い素材だとは思うが、現時点でファーストチョイスだとは思えないのに、なぜ使い続けるのだろうか。サムエルと渡邉、そして屋敷という3枚を70分以上もベンチにしまっておく意味が、僕には理解できない。

ペレイラの負傷は、尾を引きそうな気がする。その場合、デルランでカバーすることになるとは思うが、合わせてもう一度3バックに戻すことを考えてもよさそうだ。FWの選手を最初から入れつつ、サイドに無駄に人を割かない。今の局面を打開するためには、これが必要な打ち手ではないだろうか。ゼロトップは、試合結果も内容も限界に来ている。