【Disney+】ミズ・マーベル E1

マーベルの新作ドラマということで期待しつつも、不安も大きかった。最近マーベルやディズニーが志向しているマイノリティ戦略に乗っかった設定であること、そして他の作品と絡みそうもないということがあったからだ。本作はジャージーシティ在住のパキスタン系高校生が主人公で、エピソード1の展開はまるで「私ときどきレッサーパンダ」。中国系をパキスタン系に置き換えただけのようにも見える流れだったが、「アベンジャーコン」というイベントが軸になっている分だけ、マーベルらしさを保っている。

他の作品との絡みという意味では、「ランナウェイズ」に少しだけ登場したパキスタン系女優が出演したのだが、現時点ではその位置づけや「ランナウェイズ」とつながるのかどうかもよくわからない。カマラ・カーンが装着したグローブは「ランナウェイズ」のチェイスがつけていたものを連想させるので、もしかしたら何らかの接点を組み込んでいるのかもしれない。ただ、ここまでの展開を見る限り、それほど予算をかけているようには見えないし、「ムーンナイト」同様にB級感は拭えない。

では、面白くないのかと言われれば、そうではないと答えたい。コメディ要素がいかにもマーベルだし、楽しめる点はいくつもある。後は自分の中でこの作品をどう位置付けて何を期待するかによって、評価が変わってくるということなのではないだろうか。ここからの展開に期待している。