【北京オリンピック】アイスホッケー カナダ―米国

今回もまた、NHL所属選手が参加していない北京オリンピックのアイスホッケー。当初は各チームから3名の参加という形で発表されていたが、コロナ感染の再拡大もあって見送られたという経緯だが、オヴェチキンの参加も発表されていただけに、とても残念だ。NHLのシーズン自体が流動的な中ではやむを得ない状況ではあるが、そもそも選手とチームの間には軋轢がある。ヨーロッパの一部と北米以外にはなかなかマーケットが広がらないアイスホッケーだが、その大きな要因にはトップレベルの選手がこぞってNHLに行ってしまうということがある。オリンピックというせっかくのプロモーションの機会を、自ら放棄してしまうのはもったいないとしか思えないのだが…

さて、そんな背景でのカナダと米国の一戦は、しっかりレベルの高さを保ったゲーム。カナダが個人技で攻め込むのを、米国の組織的で早い守備が封じるという展開になった。米国の守備は実に堅く、NHLのスター選手がいないからこそできたのではないかとすら感じるような形。読みもよければカバーリングもよい。これだけ守られるとカナダとしてはパックを取った時点で足が残っておらず、敵陣に打ち込んでラインを変えるという場面も目立った。これはまさに、日本女子が中国の早いプレスに苦しめられてたことと酷似していた。

カナダはそれでも1-3のビハインドから、ナイトがショートハンドゴールを決めて勝負の行方に期待を持たせたが、3ピリの早い時間に米国が4点目を奪ってしまった。1点差なら終盤にゴーリーを上げて6人攻撃で追いつく期待も高まるのだが、2点差ではそうもいかない。カナダは思うように攻められず、消化不良のまま戦いを終えることになった。