【MUTUAマドリードOP】錦織圭―ハチャノフ

エストリルオープンを欠場して臨んだマドリードの初戦、錦織はいきなりブレークするもすぐにブレークバックを許し、タイブレークに持ち込んでセットポイントを握りながら取り切れずにファーストセットを落とす。しかし、クレーは得意なサーフェスである上にスロースターターでもある錦織は、ここから焦らずにストローク戦でポイントを重ねて自分のペースに持ち込んだ。

バックハンドのダウン・ザ・ラインがよいタイミングで決まり、ハチャノフのミスもあって流れは完全に錦織。ハチャノフが自分のラケットを拳で殴ってしまい、ガットで指を切って治療に時間を要したことも、ハチャノフがペースを乱してしまった一因となったように見えた。序盤は錦織の方が集中を欠く場面が身についたが、試合が進むにつれて状況が逆転するのも、いつもの錦織らしい展開だった。

2回戦はズベレフが相手なので、早く休んで回復させる必要があるだろう。そして、予選を途中棄権した西岡良仁も、エストリルの決勝で敗れたノリーの棄権で、ラッキールーザーとしてトーナメントに名を連ねた。現時点では1セットアップとリードしているので、このまま何とか逃げ切って欲しいところだ。