デザイナーであるドリス・ヴァン・ノッテンがプロデュースする3日間限定の展示を、2020年で閉館が決まっている原美術館で鑑賞してきました。ドリスの所有する17世紀ベルギーの画家・ライレッセの絵画を解釈し直すというプロジェクトで、石井七歩や蜷川実花らが参加しています。
奔放な表現には圧倒的なパワーがあり、小難しい理屈や思想よりも共感しやすいコンセプトが感じられます。先日、リニューアルオープンした東京都現代美術館の展覧会を見ましたが、僕にとってはコンテンポラリーさを感じることができなかったばかりなので、ドリスの展覧会こそがコンテンポラリーなのだと実感したのです。
同時にソフィ・カルのストーリー仕立ての写真展も鑑賞できましたが、こちらは重い情念の洪水に浸された気分でした。メンタル的に元気でないと押しつぶされる懸念のある作品ではありますが、こういうものも面白いと思います。