【東京国立近代美術館】山田正亮展

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竹橋の東京国立近代美術館で「endless 山田正亮の絵画」を鑑賞しました。それほど期待していなかったのですが、これはなかなか見応えのある骨太の展覧会です。

彼の作品を一目見て、これは音楽だと感じました。作品と並んで紹介されている制作ノートの言葉にも、それを思わせる記述があるのですが、「色は和音であり、そこには反復や強弱がある」という感じがしたのです。一時はやった「共感覚」の視点で鑑賞できる展覧会だと思います。

多くの作品は色彩だけのコンテンポラリーですが、そこに色の選択や並べ方について「これはドイツ舞曲」「ハノンかな?」「これはバディネリか転調か」などと考えながら、楽しんで見ることができました。そして、これらはある意味、数学にも通じるのかもしれません。絵画という感覚的な作品を、徹底的にロジカルに追求しているように見えるのです。