【国立新美術館】ミュシャ展

イメージ 1

先日、草間彌生展を見たばかりの国立新美術館を再訪し、今日はミュシャ展を鑑賞しました。メインの「スラブ叙事詩」は作品のサイズにも圧倒されますが、そこに籠められた画家の思いの熱量も凄まじいものがあります。宗教画のようなアプローチで世俗を描くことで、神々しさが表現されている。それこそが、ミュシャが誇りたかったスラブ民族や文化への思いなのでしょう。

ミュシャといえば、アールヌーボーのイラストのような作品を思い出します。絵のタッチは似通っていても、扱う対象が異なるとずいぶん印象も違ってきます。対象との独特な距離感のせいでクールな雰囲気を醸し出し、同時にファンタスティックな非現実感もあります。そこに画家の強い思いが乗ることで、新たな境地に導かれたではないでしょうか。

写真撮影可能なエリアが設定されていることには好感が持てるのですが、導線は今ひとつ。大作だけに鑑賞する分には支障がないものの、人の流れは良くありませんでした。平日の午前中ながら、高齢者と外国人で驚くくらい混雑していたからだとは思いますが…