【リオ・オリンピック】開会式の長さ

いよいよリオ・デ・ジャネイロで開幕したオリンピック。その開会式は予想を上回る内容だった。一番印象に残ったのは、パウリーニョ・ダビオカによるブラジル国歌。弦楽を率いてのアコースティックギターを聞くと、陽気で行進曲のようなブラジル国歌がボサノヴァ風にアレンジされていて、とても情感に溢れた素晴らしい曲だと気づいたのだ。

いつもの堅苦しい雰囲気とは異なり、ブラジルらしい自由奔放さは悪くはなかった。選手は楽しみながらサンバのステップを踏みながら入場していた。ウガンダの選手が完璧なサンバステップを踏んでいたことが、妙に記憶に残っている。しかし、スピーチの背後で演者の子供が雑談していたり、選手や観客が集中していないのは、あまり気分のよいものではない。

構成も演出も、聖火のオブジェも素晴らしかった。ショーとしては大成功と言えるだろう。しかし、開始から4時間にわたり待機時間も含めて選手を拘束してしまうのは、オリンピックの趣旨に合致しているのだろうか。競技がすぐにある選手も、心おきなく参加できる開会式にするためには、時間短縮はマストだと思う。東京オリンピックでは、この点をぜひ意識して欲しい。