【ソチ2014】ロシアな開会式

いよいよ開幕したソチ・オリンピック。開会式は、「大国」ロシアが総力を挙げて作り込むという強い意志を感じました。純粋にプレゼンテーションとしての出来は素晴らしいと思いますが、オリンピックの開会式というシチュエーションに合っていたかというと疑問を感じざるを得ません。

何と言っても時間が長く、本分である競技を控えたアスリートたちを留め置く必要があるのかと思うのです。バッハIOC会長の話が10分もある必要はないし、習近平を見つけた中国選手団が歩みを止めるという「事件」も、オリンピックの過剰な政治色を覗える出来事でした。

しかし、バレエや声楽をフィーチャーした演出は純粋に素晴らしかった。ロシア国歌をフルコーラス聴かせる必要はなさそうですが、僕はこの曲が好きなので堪能していました。「戦争と平和」のバレエも「白鳥の湖」を使った鳩のモチーフも原曲の良さが活きていて、バレエ大国ロシアらしい矜持が十分に感じられました。

最初の演出で5つの輪のひとつが開かなかったのは、まあご愛嬌ですね。その直後に入場してきたプーチン大統領の表情が堅かったように感じたのは、気のせいでしょうか…

※オリンピックを「五輪」と略すことが嫌いなので、僕はこの語を使いません